5月になり、令和の時代が始まりました。

この日、奈良山園の養蜂史上(約1ヶ月)でも、
とても大きな事件がありました。

女王蜂の誕生です!

この感動はなかなか伝わらないと思いますので、
順を追って説明します。長いので読み飛ばしてください。

4月18日 2つある巣箱のうち、巣箱2の女王が目視できなかった。
これはたまにあること。

4月20日 巣箱2の異変に気づく。
・女王蜂が確認できない。内検2回連続での未確認は初めて。
・巣箱の蜂がなんかザワザワしている。
羽をばたつかせている(不在の女王に巣箱の場所を教えている行為)
・人に向かってくる。
そう言えば、前日は巣箱の周りを歩いていたら初めて首を刺された。
(真っ黒い服で巣箱の前に立ったのでそもそも慢心)

4月22日 巣箱2、やはり女王蜂がいない。
・産卵された卵も見えない。
・王台が増える。
・やばい。

いつもなら除去する王台ですが「これはおかしい」と思ったため、
王台を残したまま内検を終えて、
師匠の中林養蜂に電話で泣きつく。そして回答。

「状況から、女王蜂がいなくなった可能性が高い」
「残していた王台を育てて新しい女王を誕生させる」
「王台は1つではなく安全をみていいものを3~4個とっておく」

女王ロスの悲しみもそこそこに、やることが山積。
王台がどれかやっと分かるようになった新人に、
王台の良し悪しを判別させて、女王蜂を育成させるスパルタ講座。
(開催している養蜂ワークショップはもっと易しいです!)

そして、そのまま、
巣箱2は女王不在&王台育成中(&主催者が一番不安)のまま、
4月27日の養蜂ワークショップに突入したのでした。

養蜂ワークショップの実習講座で、
巣箱2(1段の巣箱)を使わなかったのには、
こういう理由があったのでした。

さて、そんな中で、養蜂ワークショップは雨天にも関わらず、
ご参加の皆様の熱い思いで無事開催でき、
事件から1週間ほど経った令和の初日。

前述の通り、女王蜂が無事に誕生したのでした。

とても嬉しいことでした。

しかし、女王蜂が巣箱の主として産卵して群を育てていくには
まだまだ時間がかかります。

女王蜂の成熟には、
卵が3日で孵化、6日で蛹、7日で羽化(今ここ)
7日で交尾飛行(これが一番危険)、3日で産卵開始
と、最短でも26日かかります。

無事を祈って、この女王蜂は令和のレイちゃんと名付けました。

名前はどうでもいいのですが、さて、ここで前回からの続き。

女王蜂が無事に成熟するか分からないため、
3~4個とっておいた王台のうち、残りの王台からも、
新女王が誕生したらいいなということで、
またまた師匠に相談して、巣箱を分けることにしました。
(巣箱を分けないと、女王蜂は互いに殺し合うか、
分蜂して大挙して巣箱を出てどこかへ飛んでいきます)

奇しくも昨日リノベーションしたビンテージ巣箱ができたばっかり。

これを使おう!(使うしか手持ちがない)

ということで、即日実践投入されたビンテージ巣箱で、
巣箱3を作り、
巣箱2の王台付き巣枠とだいたい半分の巣板を巣箱3に移し、
こちらでも女王誕生を待つことにしました。

手前が昭和の巣箱、奥は平成から令和へ。時代は続きます。


※ミツバチノートの記事は、2019年の東京里山養蜂ワークショップに関連して、ミツバチ1年目の農園主の個人的な視点で養蜂の経過をお伝えするものです。専門的な技術や農園の業務をお伝えするものではありませんのでご了承ください。