30年以上前、奈良山園でも養蜂をやっていました。
祖父が始めて、父が世話していたようです。私が生まれる前のことです。
そのときの巣箱がこちら。全部で3箱ありました。
30年の土埃と傷みで、ちょっと、見なかったフリをしたくなる汚さ。
1箱は虫食いと傷みのため、完全に利用不可。
2箱は、土埃と汚れがすごいので、普通ならゴミになってしまいますが、
何となくこの躯体はまだ行ける!と感じたので、
そこは古民家に価値を見出す気持ちでリノベーションを決意。
ホコリを拭き取り、巣箱の中の土と蜜蝋の残りを鉄板で削り取り、
電動サンダーではがれかけたペンキを剥がし、
底板は腐っていたので、解体して、新しい板を切り出して交換。
結構大変です。
巣箱内部は、病害虫の被害を防ぐために、バーナーで焼きます。
そして最後に、自然塗料系のワックスとペンキを塗っていて、発見!
ミツバチの出入りする巣門のところ、入り口から内部に向けて、
弧を描くように柔らかくカーブしているのが分かりますでしょうか?
これはカットではなく削り出しですね。
ミツバチが狭い入り口を入るときに少しでも快適に、
という昔の職人さんの愛を感じました。
GWの雨の日、丸一日かかりましたが、なんとか完成。
30年の時を経て復活。ビンテージ巣箱です!
いつか使うときが来るといいね。
と余裕で写真なんて撮っていたら、このあと、
即日本番投入されることになるのですが、、
それはまた次回のお話。
※ミツバチノートの記事は、2019年の東京里山養蜂ワークショップに関連して、ミツバチ1年目の農園主の個人的な視点で養蜂の経過をお伝えするものです。専門的な技術や農園の業務をお伝えするものではありませんのでご了承ください。