巣箱1は順調に育ち、三階建てに。
全体的に蜜が溜まった蜜枠ができてきたので、
天気のいい日を選んで、
はちみつを取る採蜜(さいみつ)をすることに。
高くなった巣箱タワーを開けます。
巣穴に貯めた蜜の濃度が高まってくると、
「これは保存用!」ということで、
ミツバチが自分で巣穴にフタをします。
(写真の板の白いところ)
春にとる蜂蜜は、
このフタが全体の3割~半分くらいまでかかればいいようなので、
このような巣板(蜜枠)を選んでいきます。
ミツバチが付いているまま蜂蜜を絞ると、
くっついてきたミツバチは死んでしまうので、
このようにハチブラシでぱぱっと払います。
こんな感じで蜜たっぷりの蜜枠を集めました。
巻き込まれたミツバチは無し、良かった良かった。
ミツバチが寄ってきてしまうので、場所を作業小屋に移動。
集めてきた蜜枠を遠心分離機で、蜂蜜だけ分離していくのですが、
フタがかかったままでは蜜が出てこないので、
温めた包丁でフタを切ります。
これがけっこう難しい。
遠心分離機にセット&回転ゴー!
格闘すること1時間弱。
蜂蜜が集まってきましたよ!!
これをろ過していきます。
蜂蜜をメッシュでろ過するので、
けっこう時間かかります。
と、さらっと進んでいますが、
これはやってみないと分からない、
難しさ、楽しさ、嬉しさ、
そしてベタベタさがあります。
そして、師匠の中林さん、きこりさん、
夜な夜な調べた事例(ネットでは日本ミツバチの事例が多い)などを
もとに最適な道具を揃えてここまできます。
ということで、
スモール養蜂に最適なサイズとプライスの
\オススメ採蜜道具ベスト3発表!/
3位:蜜刀
蜜蓋を切る包丁です。
本職はかっこいいパティシエみたいな包丁ですが、
温めながら使うので何本か必要。
そこで探し当てたのがこれ。
前述の蜜蓋切り作業の写真でも使っています。
パン切り包丁
(100円ショップSeria)
切ってみると分かるのですが、
蜜蓋はけっこう固くかつ粘性のある、
硬いパンみたいな感じなので、
温めた包丁で溶かしながらこのギザギザで剥ぎ取っていくのが、
素人的にも使いやすかったです。
2位:蜜蓋ろ過セット
なんとなく想像できると思いますが、
蜜蓋を切っても蜂蜜でベタベタ、
切ったあとの蜜蓋はどうするんだ!
蜂蜜垂れてるよ!
的なことになります。
これを入れておく入れ物が必要で、
しかも付いている蜂蜜がもったいたいので、
これも回収したい。
参考にした『養蜂大全』などの本では、
特注の台+竹籠+バケツを使っていたのですが、
そこまで準備できないので、
ザル+バケツのコンビを探す。
探してみると、
・バケツにピッタリのザル
または
・ザルにピッタリのバケツ
というものが意外とない(そりゃそうだ)
100円ショップで、
ザルとバケツのコーナーを行ったり来たりして組み合わせる、
という謎の行為を繰り返して
たどり着いた結論がこれ。
29cm洗いザル+再生プラスチックバケツ
(100円ショップSeria)
サイズピッタリ。
しかも大型で、この上で蜜蓋を切って、
そのままフタをザルに置いておくと、
蜂蜜が垂れて下に集まる。
バケツも注ぎ口が付いていて使いやすい。
1位:蜜タンク
ステンレス製の本物は数万円もの。
欲しくてもまだ手が出ない。。
かといって普通のバケツにためてしまうと、
輸送や、ビンに充填がしにくいなど、
問題がありそう。
コック付きのバケツのようなもので、
密閉性あり、サイズがちょうどよく、
使いやすいものがないかと、
日本ミツバチの採蜜の事例を見つけて、
ゲットしたのがこれ。
EMサポートR15-N
(楽天1,700円)
生ゴミを処理して液肥を取り出す容器のようなのですが、
サイズが大きく、コックで液体が下から出てくるこの形状がよい。
生ゴミ用で、そもそもが気密性が求められる使い方の製品のため、
蜂蜜を貯める⇒輸送する⇒瓶詰めする
という作業の一時的なタンク用途によい。
さっきの29cmザルがこれまたピッタリ、
ザル+メッシュにより、
ろ過にも使いやすいというスグレモノ。
以上、スモール養蜂で使ってみた採蜜道具でした。
(蜂蜜分離器はちゃんとしたものを買いました)
例によって共感されづらい熱い思いを述べたところで、
できた蜂蜜の瓶詰がこちら。
上記の蜜タンクをジャム加工所のMIDORIYAにて持っていき、
煮沸消毒したビンに詰めました。
うちのジャムと同じ規格のビン、ラベルは現在作成中。
色は薄い黄金色。
味は春らしくさっぱりとしていて、
花のようなフローラルな香りがする、
上品な蜂蜜ができました。
菜の花からブルーベリーまでの蜜が入っていると思います。
ミツバチを飼ってみて、
苦労して出来上がった蜂蜜。
ここまでを通して、
なにか蜂蜜を見る目が変わりました。
頑張ったのはミツバチたち。
しばし、うっとり眺めてました。
さて、今回のはじめての採蜜、
何キログラム集まったのかというと、、、
それは次回7月の養蜂講座(採蜜体験)での発表をお楽しみに!
※ミツバチノートの記事は、2019年の東京里山養蜂ワークショップに関連して、ミツバチ1年目の農園主の個人的な視点で養蜂の経過をお伝えするものです。専門的な技術や農園の業務をお伝えするものではありませんのでご了承ください。